アーカイブ: 新花と蛇

新花と蛇

168.敗北の兄妹(8)

「みっともなく騒ぐんやない。もう納得したことやろ」  義子は苛々した声を上げると、必死で肢を閉じて鈴縄の侵入を拒もうとしている絹代夫人の太腿をピシャリと叩く。 「お兄ちゃんの前で鈴縄踊りをさせられるなんて照れ臭いっていうの? そんな感情を持っていたら森田組のポルノスターは勤まらないわよ」  マリもまた懸命に両肢を悶えさせる久美子の尻を思い切り平手打ちすると、強引に鈴縄を股間に通し、きりきりと締め上…
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167.敗北の兄妹(7)

「そ、そんなこと……絶対に出来ませんわっ」 「最初は誰でもそう言うのよ。だけど、血の繋がったもの同士でつるみ合うのって、背徳的って言うのかしら――独特の快感があるみたいですぐにみんな病み付きになるわ」  マリがそう言ってくっ、くっと笑い出す。 「現にそこの美紀奥様なんか昨夜、実の息子の文夫にオマンコなめられて、大きな声を張り上げながら派手に気をやったのよ」  それまでじっと何かを耐えるように下を向…
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166.敗北の兄妹(6)

 絹代は義子とマリの二人掛かりで倉庫の中に押し込まれる。そこには10人以上の男女が集まっており、むっとするような熱気があふれていた。  倉庫の中でコップ酒を酌み交わし、笑い合っていたのは田代、森田、川田、吉沢の男4人に葉桜団の銀子と朱美である。これに義子とマリを加えて8人、いずれも静子夫人の拉致から端を発する一連の誘拐事件の最初からかかわっているものたちである。  その8人に加え、彼らが取り囲むよ…
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165.敗北の兄妹(5)

「あっ」  声の方を向くとマリが険しい視線を友子に向けている。 「あんまり遅いから様子を見に来たのよ。もうみんな揃っているわよ。いったい何を愚図愚図しているの」 「いや、大塚先生がなかなか奥様を離してくれへんかったから……」 「嘘いってるんじゃないわよ」  マリがピシャリと言い放つ。 「おおかたあんたが絹代夫人にちょっかいをかけていたんでしょ。明後日のショーを控えてみんな忙しく働いているのよ。もっ…
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164.敗北の兄妹(4)

「はあ」  もちろん来るが、それはほとんどが熊沢組などと同様、森田組と同業のポルノを扱っている弱小の暴力団ばかりである。 「そう言えば美沙江はどうしたのかしら。そろそろ母娘を引き合わせて、一緒に調教を受けさせたいのだけど」  順子はますます苛々した様子でそんなことを口にする。 「珠江の調教だってまだまだあれで完成とは言えないわ。あと二晩くらい徹夜したっていいから何とか思うようなものに仕上げないと」…
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