アーカイブ: 新花と蛇

新花と蛇

212.奴隷のお披露目(12)

 絹代はそう言うと深々と頭を下げる。観客たちの歓声がと拍手が、全裸の家元夫人に浴びせられる。  町子も他の観客たち同様、盛んに手を叩いているが、どうして湖月流に対する罪を償うことが、森田組の性の奴隷になることにつながるのかさっぱり分からない。 (要するに大塚順子の湖月流華道と森田組はつながりがあるということか)  町子がそんなことを想像していると、絹代は頭を上げ、涙に濡れた瞳を岩崎の隣りの時造に向…
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211.奴隷のお披露目(11)

「さ、お客様に自己紹介しなさい」  義子に叱咤された女は困惑したように顔を逸らせるが、再び青竹で尻を打たれ、さらに義子によって耳元に何事か早口で囁かれると、諦めたように顔を上げる。 「み、皆さま、ようこそいらっしゃいませ。私、この度、森田組にお世話になりましした村瀬美紀と申します。どうぞ、よろしくお引き立てくださいませ」  美紀と名乗った女はそう言うと深々と頭を下げる。 (村瀬美紀……)  町子は…
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210.奴隷のお披露目(10)

「もちろん、仇を討った暁には十分なお礼を差し上げます」 「お礼って言ったって、あんたたち二人とも身ぐるみはがされた素っ裸じゃないか。どうやってお礼をするつもりなんだい」 「そ、それは……」  お小夜は言葉を詰まらせる。 「国元に使いを出して、お金を届けてもらいますから」 「そんな悠長なことはしていられないね」  お銀はぴしゃりと言い放つ。 「仇を討ちたきゃ葉桜屋で津村がやってくるまでの一週間、女郎…
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209.奴隷のお披露目(9)

「あっ、ああっ、お、おやめ下さいっ」  お小夜は慌てて悲鳴を上げるが、あっと言う間に湯文字は解かれ、お小夜の雪白の素裸がついに露わになる。 「お坊ちゃんの方も脱がせて上げるよ」  朱美もまた文之助の褌を手際よく脱がせていく。 「やっ、やめろっ。やめぬかっ」  文之助は懸命に腰部を揺さぶって抵抗するが、朱美によって呆気なく褌は脱がされ、お小夜と同様に素っ裸にされる。 「これで二人仲良く素っ裸さ」  …
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208.奴隷のお披露目(8)

「たとえ森田組や田代社長の側が乗り気じゃなかったとしても、千代夫人は森田組にとって大口のスポンサーだからな。なかなかその意向には逆らえないさ。しかし……」 「しかし、何なの?」 「岩崎一家が本格的に乗り出してくるとしたら話は別だ。岩崎一家の資金力はそこらの大企業は目じゃねえ。裏の世界では岩崎一家の後ろ盾があれば怖い物なしだ」  そこまで言うと関口は「このままだと、森田組がこの国のポルノ産業を牛耳る…
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