アーカイブ: 8月, 2019

新花と蛇

230.奴隷のお披露目(30)

「いいかい、あたしが言ったように言ってみな」  お春が念を押すようにそう告げると、お小夜は「ああ……そんな……」と苦しげに眉をひそめる。 「大して難しい台詞じゃないわよ。お武家のお嬢さんがそれくらいのこと、どうして言えないのよ」 「で、でも……血を分けた弟に向かってそのようなことを……」  お小夜は顔を真っ赤に染め、消え入るような声でそう言う。 「だからこれはお芝居だと言っているでしょう。二人とも…
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新花と蛇

229.奴隷のお披露目(29)

 長年トルコ嬢(今のソープ嬢)を勤めてきた町子は、これまで様々な客を相手にしてきた。客の中にはそれこそやくざも、犯罪歴のある男もいたかも知れない。  どんな客に対しても裸で向かい合わなければならない職業柄、一種の開き直りのような態度と度胸が自然と身についたといえるのだ。 「岩崎親分は雪路と雅子に興味を持ったみたいだな。しかし親分が昔、月影荘の客になったことがあるとはな」  岡田の言葉に、町子は頷く…
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新花と蛇

228.奴隷のお披露目(28)

「ほう、森田はんのところの役者は、どれもこれも美女、美男揃いですが、それに質では負けんとはかなりの自信でんな」  岩崎はギョロリとした眼をまっすぐ岡田に向ける。 「伊豆のどのあたりでっか」 「下田からだいぶ山の方に入る辺鄙な場所です」 「下田から山の奥か」  岩崎は何か思い出すような顔つきになる。 「そう言えば一〇年ほど前、あの辺りに湯治に行ったことがありましてね。鄙びてはいるが感じのいい旅館に泊…
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新花と蛇

227.奴隷のお披露目(27)

「で、でも……」  ためらうお小夜に、お夏が「お春、しょうがないわよ。お嬢さんはどうしても嫌みたいだから」と、諦めたように言う。 「そうね。やはり予定通り女郎と陰間になってもらうしかないのかしら」  お春もまたため息をつくようにそう言うと、鬼源に「鬼源さん、それじゃ最初の手はず通りに勧めましょう」と言う。 「よし来た」  鬼源がそう言って腰を浮かせると、お小夜は慌てて「ま、待って下さい」と声を上げ…
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【業務連絡】会員番号1599のKさま

業務連絡です。 会員番号1599のKさま ご依頼通りメールアドレスを変更致しましたが、こちらからのメールが戻ってきてしまいます。 新しいメールアドレスがドコモのものの場合、初期設定でPCメールを受け付けなくなっていることが 多いようです。PCメールを受信出来るように設定変更お願い致します。
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