約一年間にわたって連載しました『虜』、何とか無事に完結しました。
 いつも、ヒロインの数がやたらと多くて拡散しがちなんですが、今回は絵梨子一人に絞りました(途中、絵梨子の姉か妹を登場させようかという誘惑に駆られたんですが、なんとかしのぎました)。
 連載回数はちょうど100回です。いつも、一回あたり一行40字のエディタで一回が四百字詰め原稿用紙で九枚弱といったところですから、厚めの文庫本二冊分といったところです。白川の作品の中では長い方ではありませんが、今の出版事情ではなかなかこういった長い作品は出せないようなので、これもウェブの良さかなと思います。
『虜』は寝取られものでもあり、SM的な要素もあるのですが、知性も道徳心も備わった女性が「自然に」堕ちていく過程に出来るだけこだわりました。こういうシチュエーションなら浮気してもしょうがないかなという、ぎりぎり感情移入出来る線をねらったのですが、上手くいったでしょうか。
 絵梨子が堕ちていく過程で大手のAVに出演していますが、このAV業者が暴力団に関わっているわけではありません。大手のAV業者はちゃんとしていると思いますし、クイーンの撮影シーンもそういう前提で書いています。
 AVといえば最近は綺麗な女優が出演するようになりましたし、画像も鮮明です。ただ、ドラマ仕立てのものは脚本は使い回しですし、お芝居は完全な素人で観るのが辛いものが大半です。昔のロマンポルノ位の水準のものが観られないかと思うのですが、巡り会うことがありません。
 良質なドラマが無理なら、いわばドキュメンタリーのようなものは望めないだろうかというのが『虜』の発想です。もっとも、本当にこんなことをやると犯罪ですが。
 さて、ヒロインが一人きりの『虜』が終了したところで、来週からは真逆といって良い『ニュータウンの奴隷家族』が5年10か月ぶりの連載再開です。再開の要望がもっとも多い作品なので、気合を入れて書いていきたいと思います。ご期待ください。