ビデオの中で男に従い、いわれるままに猥褻な言葉を発し、淫らなポーズをとらされる妻の姿を見るのもショックですが、日常的な場面からいきなり臓物まで晒すような卑猥な姿へ転換するスライドショーも私にとっては堪えました。
 ビデオの中で妻が性器や肛門のクローズアップを撮られているのが分かっていても、実際に高画質なその写真を見ると、妻の変貌が現実のことだということを突きつけられるようなのです。
 写真はようやく妻と男が散歩している場面に移ります。散歩というのでてっきり私は2人が旅館の外に行くのかと思っていたのですがそうではなく、妻と男は旅館の広い庭を散策しています。時々浴衣に半纏姿の泊り客が写真の隅に写っています。和風の庭の中でシャツブラウスと黒いミニスカート姿の妻はやや違和感があります。
 ノーブラ、ノーパンのせいか妻の表情はいくぶん硬めです。私はてっきり旅館の庭で野外露出を演じるのかと思っていたのですが、そういう写真はなく場面はまた室内に移りました。
 次は夕食の場面で、浴衣姿で豪華な食事を前に嬉しそうに微笑む妻の姿が写っています。グラスに注がれたビールを飲み干す妻。
 ちなみに妻は極端に酒に弱くビール一口で顔が真っ赤になり、グラスに半分も飲むとてきめんに気分が悪くなります。しかし画面の中の妻はその限界を超えた酒量であるはずのビールを一気に飲んで、飲み干した証拠を見せるようにグラスを逆さまにして微笑んでいます。
 ほんのり顔が赤くなった妻が男に肩を抱かれた姿が写っています。おそらく三脚とタイマーを使用して撮ったのでしょう。男の視線がまるで画面越しに私を挑発するように思えました。
 私はふと気づき、スライドショーをいったん閉じるとビデオを再開させました。部屋の中でシャツブラウスと黒いミニスカート姿の妻が立っています。
「気をつけ!」
 男の号令で、妻は直立不動の姿勢をとります。
「股、開け!」
 今度は妻は両肢をコンパスのように、ミニスカートの生地の限界まで開きます。
「スカートを上げろ!」
 妻は素直に両手でスカートを持ち上げます。ノーパンの妻の裸の下半身が露わになります。
「マンコ、突き出せ!」
 男の言われるままに身体を反らせ、秘部をこれ見よがしに突き出す妻。男は妻に近寄ると片手で上体を支えるようにしながら、残りの手で妻の秘部をまさぐります。
「どうした、もうベチョベチョじゃないか」
「……」
「なぜこんなに濡らした、答えろ」
「あなたに……いつオッパイやあそこを……」
「淫乱妻があそこなんて気取った言い方をするな!」
 男は妻のヒップを思い切り抓ります。
「い、痛いっ。オ、オッパイやオマンコを見せろと命令させるのかと思うと……身体が……」
「自然に濡れてきてしまうのか」
「ハイ……」
 妻はもじもじと身体をくねらせます。
「紀美子は、淫乱でマゾなだけでなく、露出狂だな……」
「ああ……ひどいわ」
 妻は男の言葉に興奮をかきたてられたかのようにさらにくねくねと身体を揺らせます。
「あなたが……あなたがこんな風にしたのよ。責任をとって」
「もちろん責任はとるさ」
 男は妻の秘部を嬲りながら、そういいます。
「今日と明日だけじゃない。ずっと俺の妻でいろ。淫乱で、マゾで、露出狂に調教してやった紀美子の面倒を一生見てやるぞ」
「嬉しいわ……あなた」
 妻は男の言葉に更に興奮が高まってきたのか、喘ぐようにいいます。
「紀美子をずっと健一さんのものにして。もっと、もっと淫乱になるように紀美子を作り変えてっ!」
「マゾで露出狂にもしてやるぞ」
「わ、わかりましたっ。好きなようにしてっ」
 そう叫んだ妻は男に唇を求められ熱い接吻を交わします。指による責めで絶頂に達したのか、妻は男から唇を離すと「イクっ」と叫び、身体を震わせました。お気に入りのスカートは妻の花蜜ですっかり濡れてしまったでしょう。そこまで見た私は衝動的にメディアプレイヤーを停止させました。

 完全に妻を失ってしまった。私が愛した妻はもうどこにでもいない。今いるのは春日という男に身も心も捧げる一匹の淫らな牝でした。
 私はこれまで妻のどこを見ていたのでしょう。人間は15年以上も共に暮らした相手を、こうも残酷に裏切ることができるのでしょうか。
 今まで某サイトで楽しんできた不倫妻とその夫の物語。それは実話であれフィクションであれ私にとっては「他人事」でした。しかし、それが我が身に降りかかって来たとき、これ程辛いものとは想像もしていませんでした。
 私にとって最も辛かったことは信頼する相手に裏切られたことによる衝撃、妻が私が思っていたような人間ではなかったことからくる失望よりも、愛するものを失ったという喪失感と悲しみでした。
 そう、あれほどの妻の変貌振りを見せられても、私は妻への愛を捨て切れていないのです。この耐え難い苦しみを断ち切るためには、同時に妻への愛も断ち切らなければならないと思いました。
 そのために私は妻の醜い姿を直視し、自分とは縁のない存在だと思わなければならないと考えました。
 写真が庭での散歩の場面からすぐに食事の場面に移っているということは、その間はビデオで埋められていると思われます。
 その一部、着衣のまま男に秘部を嬲られ絶頂に達する妻の姿はたった今見た訳ですが、食事前に浴衣に着替えているからには、2人で部屋に備え付けられている露天風呂に入ったに違いありません。
 そういえば先程、ほんの短い時間ですが妻がタオルを身体にあてて露天風呂に入っている場面がありました。私は深呼吸をしてビデオを再開させました。
 妻は全裸になって露天風呂の前に仁王立ちの姿勢をとっています。
 露天風呂は前面が完全に海に面しているため、目隠しは一切ありません。夕日にキラキラ光る海を背景に立つ妻の裸身は、思わず見とれてしまうほどです。
 画面の中に男が現れます。男は片手に剃刀やシェービングクリームの入った洗い桶を、もう一方の手に手拭を持ったやはり全裸の姿です。
 だいぶ前から気づいていましたが、男は2台のビデオカメラを使って妻を撮影していると思われます。1台は固定、1台は手持ちで撮っているようですが、撮影は相当手慣れておりまた編集も巧みであるため、映像の流れは極めてスムーズです。
しかし、ここでは妻の陰毛を剃るため男の手が塞がることから2台とも固定で撮影されます。
 1台のカメラは妻の秘部をクローズアップで撮るよう調整されており、もう一台のカメラは妻のバストショットを収めるようになっています。
「あなた……チンポ大好きの淫乱妻、春日紀美子のむさくるしいマン毛を一本残らずお剃りになって、早く赤ちゃんのような姿にしてちょうだい」