「おい、堀川。それくらいにしてやれ。あんまり嘗め回すとお嬢さんのケツの穴がふやけちまうぜ」
 そう川田に声をかけられた堀川は我に返ったような表情になり、久美子の双臀から顔を上げる。
 久美子は気息奄々と言った風情で、赤く染まった顔を逸らし、ゆっくりと下腹部を上下させている。
「お尻の穴を嘗められた感想はいかが? お嬢さん」
「そんなに悪い気分のもんでもないやろ、ええ?」
 マリと義子がコップ酒を手にしたまま、久美子をからかうように頬をつつく。久美子はさも口惜しげに眉をしかめ、目を閉じて二人のズベ公のからかいに耐えていたのだが、いきなり義子に秘奥に指を差し入れられて、つんざくような悲鳴を上げる。
「な、何をするのっ!」
「ケツを嘗められてすっかり気分を出しているやないか。辛子を塗られてそれどころやないとばかり思ってたんやけど、びっくりやな」
「やめて、やめてっ!」
「そんなにチンポを銜えこみたいんかい。この淫乱、ど助平女が!」
「違う、違うわっ! い、痛いっ! 辛子が染みるっ、もう許してっ!」
 義子は潤みを示している久美子の秘奥を二本の指先で抉るようにする。確かに堀川の舌先で菊座を愛撫され、羞恥の箇所を浅ましく濡らしたのは事実であるが、それは女にとって生理現象、男を受け入れる準備を整えるための条件反射のようなものである。
 まして辛子責めにあったその箇所で、セックスなど出来るはずがない。久美子は秘奥をかき回されることで敏感な粘膜に改めて辛子を刷り込まれ、激痛に悶え泣くのだった。
「それ以上責めたら処女膜が破れてしまうぜ」
 川田の声にようやく義子は責めの手を止める。絶え間無いいたぶりに翻弄され、久美子もそれまでの勝ち気さは影を潜め、シクシクと哀れっぽくすすり泣くばかりであった。
「それじゃあ、お待ち兼ねの糸通しだよ。堀川さん、竹田さん。久美子のケツを思い切り開いてちょうだい」
 マリに声をかけられた竹田と堀川が久美子の尻たぼに手をかけると、思い切り開く。微妙な皺に縁取られたピンク色の肛門が露骨なまでにさらけ出され、久美子は「ああっ」と悲痛な声を上げる。
 マリがすかさずタコ糸の先を、開花した菊花の中央に押し当てる。そこを義子がガラス棒で糸をからめるようにしながら押し込んで行く。
「う、ううーっ!」
 太いタコ糸を直腸の内部に押し込まれる、背筋がそそけだつようなおぞましさと苦痛――久美子は思わず傷ついた獣のような声を上げるのだ。
「案外うまくいきそうやないか」
「さっき浣腸されて、その上堀川さんの舌で十分嘗められたせいか、お尻の穴が良い具合にほぐれてるから糸を呑み込ませやすいわ」
 義子とマリはそんな風に笑い合いながら久美子の体内にタコ糸を押し込んで行く。そんな隠微な時間がしばらく続き、三十センチほどの糸を呑み込ませた時、久美子はいきなり絶叫し、幼児がむずがるように尻を揺らせ始める。
「ああっ、嫌っ! 嫌ですっ! も、もう、そんなことをするのはやめてっ!」
 久美子の尻に押し込まれた糸がまるで尻尾のように揺れるのを見て、川田と吉沢はさも楽しげに笑う。
「おとなしくするのよっ!」
 マリが久美子の尻を再びぴしゃりと平手打ちする。
「まだ糸は半分以上残っているんだよ。全部飲み込むまで許さないからそのつもりでいるんだよ」
「すっかり飲み込んだら次は姫輪責め、その次は山芋責め、最後はもう一度糸吊り責めにかけて一日中そのままの姿で悶え抜くんや。覚悟しているんやな」
 マリと義子にそんな残酷な言葉を投げかけられた久美子は愕然とした表情になる。
「そ、そんなことをされたら気が狂ってしまいますっ」
「なに、気なんて狂っちゃった方がいいんだよ」
「女奴隷は10人にもなったんだ。一人くらい責められておかしくなった女がいた方が、他の奴隷たちがぴりっとするってもんだ」
「そ、そんな――」
 冗談ではなく、このまま気が狂うまで責め続けられるのではないか。激しい恐怖で久美子の脳髄は痺れたようになる。
「これ以上責められるのが嫌ならさっき言ったとおり、山崎をおびき出すことに協力するんだ」
 マリはそう言ってピシャリと久美子の尻を叩く。久美子は一瞬放心したような表情になるが、すぐに脅えたように首を振る。
「い、嫌っ。それだけは嫌ですっ」
 兄は自分だけでなく絹代や美紀、そしてこの地獄屋敷に捕らわれている静子夫人たちにとって最後の頼みの綱である。確かに今回の救出作戦は失敗に終わったかもしれないが、名探偵と言われた兄ならば、必ずいつか救いの手を差し伸べてくれるはずだ。
 その手を自ら断ち切るような真似は絶対にしてはならない。たとえ自分が責め殺されようとも――。
「ああっ!」
 そんな悲痛な決意を固めた久美子の菊蕾に、再びおぞましい糸が侵入を開始する。
「どうだい、これでも音を上げないかい」
 マリと義子は目を血走らせながらガラス棒の先で糸を押し込んでいく。菊座から長く垂れ下がった糸はみるみるうちに久美子の体内に姿を消していく。直腸に糸を詰め込まれていくおぞましい感触に久美子はまさに気が狂わんばかりの懊悩に陥っているのだ。
「ちょっとこっちも可愛がってやるよ」
 義子は刷毛を手に取ると、久美子の花蕾をくすぐり始める。
「や、やめてえっ!」
 途端に舌足らずな絶叫が久美子の喉から迸り出る。さきほど吊り責め、そして辛子責めと散々嬲られたその部分が少し触られただけで脳髄まで響くほど敏感になっているのだ。
 義子とマリはそんな久美子の激しい悶え振りをさも楽しげに眺めながら、美しい処女の二つの急所を嬲り抜いているのだ。

 ようやく久美子にタコ糸の半分以上呑み込ませた義子とマリは、いったん責めの手を止める。
「ちょっと休憩しようよ。さすがに細かい作業は疲れちまうよ」
 そう言って男たちを笑わせたマリは、汚辱の責めにじっと耐えるように堅く目を閉じたままハア、ハアと荒い息を吐いている久美子をさも楽しげに眺めながら、義子と顔を寄せて何事かひそひそと相談する。
「ヒイヒイ悲鳴を上げているばかりが能じゃないよ。久美子」
 マリはパシッと一発久美子の太腿を平手打ちすると、義子とともに足首の縄を解いていく。
「こ、今度は何をするつもりなの……」
 久美子は気弱な目を二人の不良少女に向ける。久美子の目の中に明らかな脅えの色を認めたマリは、これが歌舞伎町で愚連隊を相手に大立ち回りを演じた鉄火娘と同じ女なのかと、痛快な気持ちになるのだ。
「なに、お嬢さんに少々色気の発揮の仕方を覚えてもらおうと思ってさ」
 マリはそう言うと義子と目配せを交わし、クスクス笑う。
「そや、森田組の女にとって大事なのは一にお色気、二にお色気、三、四がなくて五がまたお色気や。いくら美人でも、お座敷ショーの舞台でお人形みたいに突っ立っていたらお客は白けてしまう。モリモリお色気を発揮して、お客を喜ばせるのがショーのスターの努めや」