「だ……だって……ああ、そこは……」
 朱美は切なげに身悶えするダミヤを痛快そうに見上げ、調子に乗って責め立てる。
「この白人女、意外とこっちの方でも感じるみたいだよ」
「へえ、そりゃ頼もしいじゃないか」
 ダミヤの柔らかい乳房を淫靡に揉み上げていた銀子は、朱美の言葉に口元を歪めて笑う。
「ほらほら、そんなにケツを振っちゃあ駄目だよ」
 肉付きの良いダミヤのヒップをパシンと平手打ちする朱美。銀子はダミヤへの責めをいったん朱美にまかせ、煙草を一本取り出すと口にくわえて火をつける。
「どうやらこのフランスからのお客人、立派に奥様の代わりを勤めることが出来そうじゃないか。これで美紀夫人や絹代夫人を捨太郎の馬鹿と組ませる必要がなくなったし、奥様も一安心だろう?」
 銀子が煙草の煙をふっと静子夫人に吹きかけると、夫人はさも辛そうな顔を下に伏せるのだった。
(ああ……ダミヤさんまでこんな地獄に引きずり込むなんて……静子はいったいどうしたら良いの……)
「何をぼんやりしてるのよ、さっさと続けなさい」
 銀子に肩を叩かれ、静子夫人ははっと顔を上げる。
「ダ、ダミヤ、お願い、続けて……」
 夫人は朱美の淫靡な責めにシクシクとすすり泣いているダミヤに、誓いの言葉を続けるよう強いるのだった。
「一つ、性の奴隷、フランソワーズ・ダミヤは森田組の許可なしに身に布をまとわず、屋敷内では常に素っ裸で暮すことを誓います……」
 舌足らずの声でダミヤが珍妙な誓いの言葉を口にし始めたので、銀子は楽しそうに笑った。
「――一つ、フランソワーズ・ダミヤは性の奴隷としての商品化のための如何なる調教にも不平をもうしません。一つ、森田組の資金確保のための秘密ショーへの出演、秘密写真、その他の仕事にも積極的に協力いたします。一つ、森田組の要求があるときは何時にても娼婦として客を取ることを誓います」
 朱美に菊蕾を嬲られながらも屈辱的な誓いの言葉を最後まで終えたダミヤを見て、銀子は満足げにうなずく。
「それじゃあ、今言ったことを念のためにテープに録音させてもらうよ。それから性奴隷の誓約書に足の指で捺印しておしまいだよ」
 銀子と朱美は用意してきたテープレコーダーを置き、マイクをダミヤの股間に向けてセットする。
「……ど、どうして?」
 頬を染めてとまどいの表情を見せるダミヤに、銀子が薄笑いを浮かべて言い放つ。
「ただ誓いの言葉をいわせるのも芸がないからね。ここんところのせせらぎの音を一緒に録音させてもらうよ」
「後で社長や森田親分が聞けば大喜びするよ」
 銀子と朱美は顔を見合わせてケラケラと笑い合う。
「さあ、始めるよ」
 二人の不良少女は腰を据えて、美しいパリジェンヌを前後から責め上げる。小型の張り形まで取り出して、十分柔らかくなった肉壷と菊花を同時に責め立てられ、被虐的な官能を徐々に刺激されていくダミヤ。やがてぴちゃぴちゃと猫がミルクを嘗めるような音とともに、ダミヤの口から再び甘い涕泣が洩れ始める。
「そろそろ始めるよ、いいね?」
 銀子は静子夫人に合図し、テープレコーダーのスイッチを入れる。早くも恍惚の境地をさまよっているダミヤに、改めて誓いの言葉を言わせようというのだ。静子夫人はおろおろしながらも銀子に叱咤され、再びダミヤの目の前に紙片を突きつける。
「……さ、ダミヤ、言って頂戴」
「……ああ……シズコ」
 ダミヤは官能にとろんと潤んだ表情を静子に向ける。銀子の操作する責め具のピッチが上がり、ダミヤは思わず「ああっ」と呻き声に似た悲鳴を上げる。ダミヤの花襞がキューンと縮まり、責め具を締め上げる。
「お……お願い。言って。誓いの言葉を……」
「わ、わかったわ。シズコ」
 ダミヤはこっくりと頷き、口を開く。
「フ、フランソワーズ・ダミヤ・バ、バルーは……これまでの生活の一切と決別し……ああっ」
 今度は朱美がダミヤの菊蕾を激しく責め立て、美しいフランス美女から魂切るような悲鳴を上げさせる。
「せ、性の奴隷として、この身を、一生涯……う、ううっ!」
 二人の不良少女に翻弄されながら、屈辱的な誓いの言葉を親友である静子夫人に強制される……そんな被虐的な感覚が性の快楽と波長を同じくするようにダミヤの身体に押し寄せる。誓いの言葉を終えると同時にダミヤは裸身をブルブル震わせ、激しい快楽の絶頂を極めるのだった。

 不良少女達の手によって無理やり絶頂に追い上げられたダミヤは、頬を上気させてがっくりと首を垂れている。
「やっぱり外人ってのは、いくときも派手だねえ」
「というよりもこの女、意外と色好みなんじゃないかい。静子夫人の親友だし、類は友を呼ぶっていうじゃないか」
 銀子と朱美は顔を見合わせてくすくす笑いあう。朱美がダミヤの輝くようなブロンドをつかむと、ぐいと顔を引き上げる。
「ほらほら、気をやった後の顔をよくお見せよ」
「ああ……」
 ダミヤは口惜しげに唇を噛み顔をそらそうとするが、銀子が朱美に手を貸して顎をつかみ、淫情に破れた顔を晒させる。
「ほら、仲良く性の奴隷になったお友達にキスしておやり」
 銀子が静子夫人に命じると、夫人は素直に「ハイ」と答え、緊縛されたダミヤの裸身に身体を寄せる。
「ダミヤ……」
「ああ……シズコ」
 静子がダミヤの頬に頬を寄せると、ダミヤはうろたえたような表情で顔を伏せようとする。
「駄目よ、ダミヤ。あなたは森田組の奴隷になることを誓ったばかりでしょう」
 静子がそういうと、ダミヤは憂いに満ちた顔を静子に向ける。
「キスして……ダミヤ」
「ああ……そんなこと……」
 ダミヤは嫌々と首を振るが、執拗な静子夫人の求めにやがて諦めたように、その薔薇の花びらのような唇を預ける。
「うっ、ううっ……」
 夫人はダミヤの口中に濡れた絹のような感触の舌先を差し入れて親友の舌を吸い上げる。ダミヤは先ほど銀子と朱美によって味合わされた口惜しい陶酔の余韻が身体の中に蘇り、小刻みに裸身を震わせる。
(ああ……なんて上手なの)
 ダミヤは静子の巧みな接吻に驚く。夫のジャン・バルーのそれとはまったく違う、比べ物にならないほどのテクニックにダミヤは次第に相手が同性であること、また大学で共に学んだ親友であることも忘れ、甘い陶酔の波に翻弄されていくのだ。