「おとなしくするんや。酒がこぼれるやないか」
 義子は銚子を山崎の肉棒の先端からぶら下げると、その口から酒を注ぎ込む。
「うっ!」
 敏感な箇所がぐっと引き伸ばされるような痛みに、山崎は思わずうめき声を上げる。義子はまるで理科の実験をするような真剣な顔付きで酒を銚子に注いでいる。
「さあ、出来たで」
 義子は山崎の太腿をパシッと叩くと立ち上がる。素っ裸のまま大股開きで固定され、肉棒の先端から銚子をぶら下げた山崎の無様な姿に、やくざたちはどっと哄笑する。
「良い格好じゃねえか、名探偵」
「恋人の前でチンチンに銚子をぶら下げるなんて、恥ずかしいたあ思わねえのか」
 盛んに囃し立てるやくざたちの声を、山崎は歯噛みするような思いで聞いている。
「さあ、これから京子と美津子の美人姉妹が並んで尻振り踊りを演じるから、探偵さんはそれを眺めながら五分以内にここをモリモリ張り切らせて、ぶらさげた銚子を思い切り高く吊り上げるんだ。出来なきゃ京子だけでなく、美津子や小夜子たちも豆吊りの仕置きにあうんだ。しっかり気合を入れて頑張るんだよ」
 マリがそう言い放つと片手にストップウォッチを持った義子が「それじゃ行くよ、始めっ!」と声を上げる。
 義子の掛け声にもかかわらず美津子はシクシクとすすり泣き、顔を背けながらじっと立ち尽くしている。京子はそんな義子を眺めてオロオロとするばかりである。
「美、美っちゃん、泣かないで……お願い、姉さんと一緒に死んだ気になって……」
 淫らな女を演じて――その言葉はとても口にできず、京子もまた自分たちの惨めさに耐え切れず、嗚咽を始める。
「何をやっているんだい。あたしたちを嘗めるんじゃないよっ!」
 マリは怒号を上げながら青竹を手に取ると、二つ並んだ美しい姉妹の尻を無闇に打ちまくる。
「ああっ!」
「ひ、ひいっ!」
 青竹の鞭を浴びている京子と美津子は、悲鳴を上げながら身を捩らせる。山崎はそんな姉妹を見ていられずに「やめろっ! やめてくれっ!」と叫ぶ。
「やめて欲しかったら言われた通り、チンチン膨らませて銚子を吊り上げるんや」
 義子は山崎の顎に手をかけてぐいと顔を起こすと、パシッ、パシッと往復ビンタを放つ。
「も、もうやめてっ! おっ、おっしゃる通りに致しますっ!」
 悲鳴のような京子の哀願とともに、ようやくマリの青竹の嵐が止む。
「美……美っちゃん、姉さんと一緒に、お、思い切り淫らに山崎さんを挑発して……お願い」
「わ、わかったわ、姉さん」
 美津子もまたすすり泣きながら頷く。
「姉さん……美津子、もう二度と我儘をいって姉さんを困らせるようなことはしないわ……これまで姉さんに恨み事を言ったり、文夫さんとのことで焼き餅を焼いたことを許して……」
「ああ……美っちゃん……」
 京子はたまらずその均整の取れた裸身を、幼ささえ残る美津子の裸身にぶつけてすすり泣く。
「これからも、何があってもずっと姉妹で力を合わせて、仲良く暮らして行きましょう、ね、美っちゃん」
「わ、わかったわ、姉さん」
 義子はそんな京子と美津子の様子をうんざりしたような顔付きで眺めていたが「いつまでメロドラマをやっているんや」と言いかけた途端、京子と美津子が熱っぽく口を吸い合い始めたのに気づき、驚きの表情になる。
 マリもまた突然同性愛的な行為を開始した姉妹に、毒気を抜かれたような顔になっていたが、やがて我に返ったように「何を愚図愚図しているんだよ、さっさと始めなっ」とわめくように言う。
 京子と美津子はようやく接吻を終えて山崎の方を向く。姉妹は涙の痕すら互いの舌先にぬぐい取ったかのような落ち着いた表情を山崎に向けながら、そのすらりと伸びた両肢を同時にぐいと開いていく。
「山崎さん……見て……よく見て……京子のおマンコ」
「うん……お兄さん、美津子のおマンコも見てくれなくちゃ嫌……」
 京子と美津子が競い合うようにそんな淫らな言葉を発し合い、すっかり剃り上げられた無毛の丘を競い合うように突き出したのを目にした山崎は、反射的に顔を逸らそうとする。
「駄目よ……山崎さん、顔を逸らしちゃ……」
 京子は口元に微妙な笑みさえ浮かべ、山崎にそう話しかける。
「しっかり私たちのおマンコを見て……そうして、オチンチンを硬くして、ぶら下げた銚子を思い切り吊り上げて頂戴」
「ねえ、お兄さん、美津子のおマンコ、見るの初めてでしょう? 見て、よく見て」
 美津子もまた京子と同様に、すっかり淫婦に変貌したかのように秘奥を突き出しながら、腰をゆらゆらと揺らめかせる。
 まるで人が代わったような京子と美津子の様子に山崎だけでなく久美子も、そして小夜子と文夫の姉弟も呆然としながら、姉妹の演技を見つめている。ひとり鬼源は満足そうに、撮影機を回し続ける井上の隣りで煙草をくゆらしている。
「ねえ、義子さん、マリさん、私たち、比べっこしたいの……それで、その様子を山崎さんに見てもらいたいの」
「どこを比べたいっていうのよ、京子」
「うん、そんな恥ずかしいこと言わせないで……」
 京子はそう言いながら身体をもじもじさせる。マリもまた京子の全身から醸し出される濃密な色気にあてられ、嗜虐の興奮に身体を熱くさせながら「ちゃんと言わなきゃ駄目よ。どこなの?」と迫る。
「意地悪……京子にどうしても言わせたいのね」
 京子はそう甘えるような声を出すと「京子と美津子のクリトリスを比べっこしたいのよ……お願い、山崎さんにお見せして」と喘ぐように付け加える。
「わかったわ」
 マリは笑いながら頷き、義子と視線を交わし合うと京子の背後に立ち、両手を腰から前に回す。
 義子もまた美津子の後ろから、その秘奥をくつろげるべく手を回す。さすがに不安そうな表情になる美津子に、京子が声をかける。
「美っちゃん、ここまで来たら二人で徹底的に淫婦になりましょう。い、いいわね」
「わ、わかったわ、お姉さん」
 美津子も悲愴な覚悟を決めて頷く。義子とマリは再び顔を見合わせると、「せーの」と声を掛け合って、姉妹の秘奥を同時にくつろげる。
「ああっ!」
 美津子の甲高い悲鳴が響き渡る。京子は「美、美っちゃん、しっかりっ!」と声をかけると、キッと山崎を見つめ「山崎さん、み、見てっ!」と叫ぶような声を上げる。
「見てっ! 京子と美津子のく、クリトリスをよく見てっ!」
 マリの手で大きく開かれた京子の秘奥は、甘い露に濡れて光り、幾重にも折り畳まれたピンク色の肉襞をあからさまに晒している。そしてその上部で包皮をすっかり弾かせて露になっている花芯は、すっかり充血してまるでルビーのように赤く輝いている。
 一方、義子によってくつろげられている美津子の秘奥は、京子のそれよりもさらに新鮮な肉襞を露わにしながら、それ自身が羞恥を訴えるかのようにヒクヒクと息づいている。