小説 18.告白(2) 「ひ、浩樹が2年だった去年のことです。長尾先生がPTAの厚生部の学校側の担当で、役員会で親しく話しているうちに若くてハンサムな先生に惹かれ、いつの間にか男と女の関係になってしまいました」 「なんだと?」 私は激しい衝撃に頭を殴られたよう... 2023.01.29 小説役員会
小説 17.告白(1) 「ちょ、ちょっと、どうするのよ」 里美のメッセージが画面に踊ります。 「こんなの一人で見させようって言うの?」 「何とか手掛かりを掴んでくれ、お願いだ」 「手掛かりったって……あっ、待って、東山さん、待ってよ」 私は会議室からログ... 2023.01.29 小説役員会
小説 16.変化(5) 「わからないんですか? これはあきれた」 「まだまだ我々の教育が足らないようですな」 男たちが口々に呆れたような声を出します。 「昨日の役員会では会計の藤村の奥さんは、趣味のフラワーアレンジメントの素材をたっぷり用意していたぞ」 「... 2023.01.22 小説役員会
小説 15.変化(4) 整形外科クリニックを経営する道岡がニヤニヤ笑いながらそう言うと、橋本がわざとらしく驚いたような声を上げます。 「道岡副会長、そんなことが出来るんですか」 「PTAの婦人役員ということは出産経験があるということでしょう。それくらいは当然出... 2023.01.22 小説役員会
小説 14.変化(3) 「東山さん、落ち着いて。今日は連中がやっていることをしっかりと確認してこれからの作戦を立てるのが目的だから、くれぐれも早まったことをしないでね」 里美は私を宥めるようにメッセージを送って来ます。 ディスプレイの中の妻はますます頬が赤くな... 2023.01.15 小説役員会