アーカイブ: 10月, 2019 - ページ 2

新花と蛇

243.奴隷のお披露目(43)

「男たちが羽目を外すのなら、女だって楽しまなければ損だって言っているのよ」 「なら、そう言えばいいじゃない」 「葉子さん、あなたはさっきの美少年には興味がないの」 「もちろんあるわよ」  葉子が頷く。 「でもあたしはどっちかと言えば、もっと大人の男の方が良いわね」  葉子がそう言うと千代が「それじゃあ、例の探偵はどうかしら」と尋ねる。 「探偵って、山崎って男のこと?」 「そうよ。なかなか逞しくて渋…
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新花と蛇

242.奴隷のお披露目(42)

「え……」  戸惑う美紀夫人に和枝はいったん咥えた煙草を指先でつまみ、「え、じゃないわよ。お客様が煙草を取り出したら、すかさず火を点けるのが勤めでしょう」と皮肉っぽく言う。 「ほら、ライター」  美紀夫人は「す、すみません」と頭を下げると、和枝から手渡されたライターを手にして火を点けようとする。しかし、カチッ、カチッと何度かスイッチを押しても、火が点かない。 「何をやっているのよ」 「このライター…
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新花と蛇

241.奴隷のお披露目(41)

 岩崎のごつごつした手で肩を抱かれながら、京子と美津子の千鳥の芸を見せつけられている美紀夫人は、肌が粟立つような恐ろしさを感じる一方で、なぜか身体が熱く火照ってくるのを感じているのだ。 (京子さん……美津子さん……どうして……)  美紀夫人は息子の恋人である野島美津子とは、この田代屋敷に囚われる前にも何度か会ったことがある。  決して恵まれた境遇に育ったわけではないが、その生い立ちに対して卑屈にな…
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新花と蛇

240.奴隷のお披露目(40)

 町子と岡田がそんなことを話しているうちに次の舞台の用意が出来たのか、義子の声がマイクを通して部屋の中に響く。 「皆さま、お待たせしました。それではショーの続きをお楽しみ下さい」  扇情的な音楽が鳴り響き、舞台の幕が開く。  和枝もいったん美紀を口説くのをやめ、他の女たちとともに舞台に目を向ける。  中央には板張りの殺風景な部屋が設けられており、そこには京子と美津子姉妹が扮するお京とお美津が素っ裸…
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