アーカイブ: 1月, 2020
274.被虐の兄妹(1)
「繋がれているところをよく見てよ」 春太郎にそう言われた町子は久美子の下半身側に回り、極端なまでに割り開かれた久美子の女の部分を観察する。 久美子の可憐な花蕾はすっかり包皮を弾かせ、天井から垂れ下がったテグス糸によって縛られ、無残にもえぐり出されている。それは見るものにまるで久美子の女の部分が絞首刑に処せられているような錯覚を与えている。 その残酷な様相とは裏腹に、淡い繊毛に覆われた久美子の…
273.檻の中(5)
「さすがに静子夫人ね。悦子をあっという間に昇天させちゃったのには驚いたわ」 「悦子がそれだけ静子夫人に惚れていたってことじゃない」 地下から一階に向かう階段を昇りながら、銀子と朱美はそんなことを言いながら笑い合っている。 そんな二人のズベ公に一歩遅れてついていく町子も、今しがた目撃した静子夫人の鮮やかな技巧に興奮が冷めやらない。 銀子の言うとおり、静子夫人は舌と指先を巧みに使って悦子を責め立…
272.檻の中(4)
「この屋敷に連れて来られてから色々な人とそのような関係を結ばされました。京子さん、桂子さん、小夜子さん、珠江様――みな、私とは様々な形で縁があり、ごく当たり前の人間関係を築いてきた方ばかりですわ。もちろんそのような方々に対して、情欲めいたものを感じることなど決してありませんでした。そ、それなのに……」 静子夫人はそこまで言うと感情の高ぶりに嗚咽が込み上げてきたのか、言葉を詰まらせる。 「それなの…
271.檻の中(3)
「罰として美沙江はショーの終了後、浣腸のお仕置きを受けることになったのよ。母親の絹代と一緒にね」 「そうしたら傑作なのよ。珠江夫人がぜひ自分も浣腸して欲しいと志願してきたのよ」 「珠江様が……どうして……」 静子夫人は驚いて尋ねる。 「さあ、本人は二人が辛い目にあうのが耐えられないから自分もその辛さを一緒に味わいたい問いのだけど、本当のところはどうかしら」 銀子がそう言うと、朱美が「あの奥様、…
270.檻の中(2)
「あら、気軽に答えてくれていいのよ。賭けもお遊びなんだから」 「お客様はちゃんと賭けに乗ってくれたのよ。それともお上品な遠山財閥の若奥様は、そんな馬鹿馬鹿しいことには付き合っていられないということかしら」 「そ、そんなつもりじゃありませんわ」 そう言う銀子の目がキラリと光ったので、夫人は慌てて首を振る。 「それじゃ答えなさいよ。誰が勝ったと思うのか」 「は、はい……」 夫人は哀しげに眉をひそめ…