「うっ、ううっ」
グリセリン液が次々と京子の腸内に送り込まれ、京子は腹部に生じる不快感と、全身が痺れるような妖しい快美感を同時に知覚し、たまらずくぐもったような悲鳴を上げるのだった。夏次郎がポンプを押す度に京子の肉体に電流のような衝撃が走り、びくっ、びくっと生々しいまでの痙攣が生じる。
「たっぷり注ぎ込んでやったわよ」
200CCの浣腸を続けざまに2回注ぎ込まれた京子は、たちまち生じる激しい生理的苦痛に裸身をのたうせる。
「あっ、ああっ! お願いっ、あなたっ」
京子は、二肢を宙づりにされた裸身をしきりによじらせ、もはや見栄も体裁もなく、込み上げる便意をしきりに訴えているのだ。
「お手洗いに、お手洗いに行かせてっ」
春太郎と夏次郎は京子の哀願に対し、げらげらと哄笑しながら、
「駄目よ、京子」
「ここで、私達の目の前でおまるを使うのよ」
といって、ピンク色の可愛い便器を京子の双臀に押し付けている。
「嫌っ、嫌ですっ」
京子はむずがるように双臀を振る。
「こ、こんな姿のままで京子にさせるなんて、ひどい、ひどいわ」
京子は美しく整った顔を伏せて、シクシクとすすり泣くのだった。
排泄を強制される時のはかない反撥と甘い抵抗、そして羞恥の仕種、これらは全て観客をモソモソ喜ばせるために、春太郎と夏次郎から教え込まれたものだったが、既に被虐の快美感をおぼえた京子の身体の奥底から自然に発揮されているようにもみえる。
「我侭ばかりいってると、もう一度浣腸よ」
春太郎が200CCのグリセリンを注ぎ込んだガラス製の浣腸器を取り上げ、京子の双臀に立ち向かうと、京子はおびえたような眼でそれを見上げ、
「わ、わかりましたっ、おまるを使いますから、もう浣腸するのはやめてっ」
と、悲鳴のような声を張り上げる。
「そう遠慮しないで、もう一発ご馳走してあげるわ」
春太郎はそういっていきなり京子の双臀の内側にそれを押し付ける。
「嫌っ、嫌よっ」
既に限界に達しているところに無理やり注ぎ込まれる浣腸。溶液は京子の腸内に入りきらず、双臀の溝を伝わって滴り流れてくる。
春太郎が嘴管を抜いた途端、京子は上ずった声で、
「も、もう我慢できませんっ!」
と口走った。
「早く、早く、おまるをっ――」
「どうしておまるが欲しいの? はっきりいいなさい」
「ちゃんといえるまで、お預けよ」
春太郎が京子のピンク色の乳首をつまみ上げるようにする。悩乱の極致に達している京子は春太郎に強いられるまま「ウ、ウンチをさせてっ」と口走るのだった。
夏次郎が再びピンク色のおまるを京子の官能味のある双臀の下へ当てつけると同時に、京子の激しい排泄が開始された。
春太郎と夏次郎によって連続2回の浣腸を施された京子は、絞り尽くすような排泄を行ってぐったりと横になっている。
「空手二段のじゃじゃ馬が、たった二回ばかり浣腸されたくらいでグロッキーになるなんて、だらしがないわよ」
夏次郎が京子の逞しいばかりに張り出したヒップをパシリッと平手打ちする。
「相変わらず良い音がするわ。京子のお尻って」
春太郎と夏次郎は顔を見合わせ、ゲラゲラ笑い合う。
「それじゃあいよいよ、本日の調教開始よ」
春太郎が「野島京子・肛門調教用」と墨書された木箱を持ってくると、中から巨大な責め具を取り出す。
「どう、よく出来てるでしょ。京子のために特注したアナル棒よ」
春太郎がその奇怪な責め具で京子の滑らかな頬をつつくと、京子は脅えたような顔になる。
「そ、そんなに大きいの……無理だわ」
「あら、静子夫人は平気で呑み込むわよ」
夏次郎は京子のやわらかな耳たぶを引っ張る。
「静子夫人はめでたくご懐妊で、しばらくは秘密ショーには出られなくなったの。珠江や美沙江はまだ調教不足だし、しばらくは京子と、村瀬宝石店のお 嬢さんにショーの中心になってもらうしかないのよ」
「鬼源さんは次のショーはこんなプログラムを考えているのみたいよ」
春太郎は楽しげに、『森田組主催・秘密ショープログラム』という奇妙な紙を懐から取り出した。
「昼の部――昼の部と夜の部があるのよ、一、森田組若手3大スター競演による卵割り競争、出演、遠山桂子、野島美津子、千原美沙江。罰ゲームは浣腸ですって、傑作ね」
「ああ……」
妹の美津子の名を聞いた京子は、悲しげに眼を伏せる。
「一、姉弟ポルノショー、出演、村瀬小夜子、村瀬文夫。これも傑作だわ。姉が卵を割るのと同時に弟がチンチンで分銅吊り。息がぴったり合わなければ罰として姉と弟のめんどりショー。文夫さんもお尻に卵を呑み込むのね。楽しみだわ――」
京子にとって耳を覆いたいような恐ろしい言葉が続く。
「昼の部のトリは姉妹レズビアンショー、出演、野島京子、野島美津子。ショーの出し物にするからには生ぬるいのじゃ駄目よ。お互いのお核を吸い合い、お尻の穴までなめ合うような迫力のあるものにするのよ」
「ああ――そ、そんな」
絶望にうめく京子。
「夜の部、これはもっと凄いわよ。一、森田組青春スターによる白黒ショー、出演、野島美津子、村瀬文夫、黄金コンビ復活ってところね。美津子さんは泣いて悦ぶんじゃなくて――」
「白黒ショーの次は白白ショーね。出演、野島京子、村瀬小夜子。美津子の姉と文夫の姉が、青春コンビに負けず劣らずの熱戦を繰り広げるですって。鬼源さんも面白いことを考えるわね」
「夜の部のラストは――、まあ」
春太郎はわざとらしく驚いたような声をだし、
「京子とジョー、小夜子とブラウンのダブル白黒ショーですって。お二人とも前と後ろを使って黒人のものを受け入れなきゃならないのね。これは大変だわ。急いで調教しなくちゃね」
ついに黒人と──京子はあまりのことに気が遠くなる。しかも自分だけではなく、村瀬宝石店の令嬢までが野獣のような男の毒牙にかけられるというのだ。
「さあ、調教を開始するわよ。こちらも手加減しないで責めるから、京子もそのつもりでいるのよ」
夏次郎はそう言うと、京子のヒップを再びパシッと叩く。
「――ああっ、もうっ、許してっ」
前後の穴に巨大な責め具を突き立てられて泣き叫ぶ京子には、かつての空手二段の鉄火娘の面影はない。身体を引き裂かれるような痛みは敏感な箇所を責めあげられる快美感と一体になって、京子の思考は麻のように乱れ、豊かな黒髪を振り乱しながら、卑劣なシスターボーイに対して哀願を繰り返すだけになっているのだ。
「これくらいで泣きを入れているようじゃ駄目よ。黒人のあそこはもっと大きいのよ」
夏次郎がアナル棒をつかんで激しく抽送を始めると、京子はひいっと絹を裂くような悲鳴を上げる。
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