第一部 全55話
物語の舞台は終戦間もない昭和23年、北関東の城下町Q市が舞台です。
ヒロインの蘭子は勤王博徒の流れを引く侠客「林崎一家」の親分、林崎三蔵の娘で「緋桜のお蘭」の異名を取る美貌の女侠客。
ある夜三蔵は、Q市の市議会議長を務めた城主の末裔であり、今は亡き塩原春信の愛妾である沢村菊子が営む小料理屋からの帰途、復員して間もない子分の立野竜次によって殺害されます。
竜次を背後で操っていたのは新興のやくざ「吉岡組」です。三蔵の葬式を終えた蘭子は林崎一家の親分代行となり吉岡組に対抗し、菊子とその娘の庇護を図ります。
しかしながら一家の大黒柱を失った林崎一家に対する吉岡組の攻勢はすさまじく、あるものは敵に奔り、あるものは戦いに傷つき、ついに菊子と美弥子は吉岡組の手に落ちます。
菊子と美弥子は吉岡組の宴席に引き出され、美弥子は余興として「碁石責め」の拷問を受けることになります。
追い詰められた蘭子は、菊子と美弥子を救出すべく少数の手下と共に吉岡組に殴り込みをかけます。蘭子たちの奇襲は成功したかに見えましたが、母娘の救出は成功寸前で竜次によって阻まれ、蘭子もまた吉岡組に囚われ、淫虐な仕置きを受けることになります。
丸出しにさせられた尻を竹鞭で打たれる、菊子、美弥子と三人並んでの尻晒し、素っ裸で人の字型に縛られ、菊子に肛孔を舌で舐められる、身に着けていた腰巻を、吉岡組の門前に掲げられる、林崎組を裏切った堀尾と山内の手によって狭隘な菊孔に碁石を詰め込まれる──蘭子への責めが最高潮に達したとき、竜次が美弥子を連れて逃げたという知らせがもたらされます。蘭子が竜次の逃亡のための時間稼ぎをしたと誤解した時子は、さらに蘭子に対して山芋責めを加え、股縄をかけて土蔵に放り込みます。
翌朝、時子や重吉たちの前に引き立てられた蘭子は、屈辱をこらえ尿意を訴えますが、かえって時子たちに付け込まれ、三下たちの前で立小便を強制されます。あまりの汚辱に蘭子は「いっそ殺して」と訴えますがもちろん時子たちには聞き入れられません。蘭子は床柱に胡坐縛りにされ、菊子とともに吉岡組の幹部たちに尺八をさせられます。蘭子と菊子に化粧を施した時子は、その美しさに感心し、二人を女郎にすることを思いつきます。