第19話 しのぶ浣腸責め(4)

 しのぶは前後の急所を封じられたせいで抵抗の気力まで喪失したのか、なよなよと力なく臀部をゆするだけだった。
「それじゃあ、本格的に責めるから覚悟してね」
香織はそう言うとしのぶの前に腰を据えるようにして、手に持った張り型を抽送するスピードを徐々に上げて行く。沢木はそれに合わせて浣腸器のポンプを僅かづつ押し、薬液をしのぶの体内に流し込んで行くのだ。
「あ、ああっ……そんなっ、駄目っ、入れないでっ」
しのぶは腸内に少しずつ注ぎ込まれる薬液の感触と、香織が巧みに操作する責め具によってかき立てられる甘い性感が完全に一体化し、頭の中は麻のように乱れ、支離滅裂な言葉を吐き続けるのだ。
「さあ、はっきり言うのよ。黒田さんとのセックスはどうだったの」
「……す、素敵でしたわ」
「どのくらい素敵だったの」
「き、気が遠くなるほどでした」
「ご主人と比べてどっちが素敵?」
「そ……それは……」
催眠術にかけられたように、香織の問いに対して淫らな返事を続けるしのぶだったが、さすがに口ごもる。
「ちゃんというのよ」
「ひいっ」
香織が巨大な責め具を、柄まで突き通すばかりの勢いでずぶりと差し入れ、それに合わせて沢木がぐいとポンプを押す。電流に打たれたようにぶるっと全身を震わせたしのぶは自棄になったようにはっきりとした声音で、「く、黒田さんの方が素敵でしたっ」と返事をする。
香織はデジタルビデオを操作していた黒田と視線を交わし合い、ニヤリと笑う。ついに決定的な言葉を言わせたのだ。
「もう一度いいなさい、黒田さんとのセックスの方が、主人とのセックスよりもずっと素敵だった、ってね」
「黒田さんとのセ、セックスの方が、主人とのセックスよりず、ずっと素敵でしたっ」
香織、沢木、そしてデジタルビデオを操作していた黒田までがどっと哄笑する。
「よく言えたわね、ご褒美よ。思い切りイキなさい」
「あっ、ああっ」
自らが吐く淫らな言葉に官能をかき立てられたしのぶは、激しさを増した香織の責めを受けて立つように腰を大きくうねり回せ、喜びの頂きへと駆け上がって行く。
「い、いくっ」
雄叫びのような声と共にしのぶは突き立てられた責め具を全力で食い締める。それと同時に沢木はポンプをぐいと押し、シリンダの中の残りの薬液を一気にしのぶの体内に送り込む。
「あ、あっ、あっ」
直腸へどっと流し込まれた大量の溶液は、まるでその部分に射精されたようにしのぶのオーガズムを激しく高めていく。しのぶの菊蕾は秘苑のそれと連動しながら断続的に収縮する。
「100cc全部流し込んでやったよ」
沢木は嬉しそうにそういうと、余韻を楽しむようにヒクヒクと生き物のように蠢いていたしのぶの裏門が弛緩するのを待って、矛先をゆっくりと引き上げるのだった。

「うっ……ううっ……」
しのぶは浴槽の縁に腰を下ろした沢木の前にひざまずき、豊満な双臀を突き出してそそり立った沢木の肉柱に舌先による濃厚な愛撫を注ぎ込んでいる。
「浣腸されながら気をやるなんて初めての体験じゃないかな。ぜひ、感想を聞かせて欲しいな、奥さん」
そう問いかける沢木をしのぶは上目使いで恨めしげに睨む。
「口が一杯で答えられないか。それじゃあ後でゆっくり聞かせてもらうとするよ」
先程施された100ccの浣腸の効果が徐々に発揮されて来たのか、しのぶはたっぷりと実ったヒップをさももどかしげにゆらゆらと揺すり、見るものにとってそれがなんとも滑稽であり、また淫らに映るのだ。
「フェラチオは初めてじゃなさそうね。さっきの黒田さんとのシックスナインもなかなか情熱的だったし」
香織はそういうと、しのぶの淫らな肢体を時々口元にズームインしながら撮っている黒田と笑い合う。
「──ああっ、もう、許して」
しのぶが耐えられなくなったように口を離し、悲鳴を上げる。
「どうしたんだい、ちゃんといかせないとトイレはお預けといっただろう」
「で、でも、もうっ、が、我慢ができないのですっ」
切羽詰まったしのぶがそんな言葉を吐いたので、3人はどっと笑いこける。
「ウンチがしたくてどうしようもないというのね」
香織が意地悪くたずねるが、しのぶはその言葉にすがるようにガクガクとうなずくのだ。
「どうしようか、沢木さん」
「駄目だね」
沢木は首を横に振る。
「約束どおり、僕を放出させないとトイレには行かせてあげないよ。ギブアップするならこの場で垂れ流すだけでなく、僕にお尻の処女を捧げることを誓うんだ」
「な、何ですって」
しのぶは愕然とした表情を沢木に向ける。
「そ、そんなこと」
「ほらほら、もう余裕がなくなって来てるんだろう。どうするんだい、ギブアップするのかい、それとももう一度チャレンジするのかい」
しのぶは暫くの間、燃えるような目付きで沢木を見ていたが、やがて挑みかかるように沢木の肉棒に舌を延ばす。
「おやおや、やる気になったみたいね」
「再挑戦すると決めたなら、もう泣き言は許さないよ、分かっているね、奥さん」
意地悪く念を押す沢木の声など耳にはいらないように、しのぶは自棄になったような激しい愛撫を加え出す。ニヤニヤ笑いながら展開を眺めていた黒田も、しのぶの熱演に引き込まれるようにカメラをかまえ直し、レンズをぐっとズームにするのだ。
(ああ、早くいって……お願いっ)
しのぶは必死で念じるが、沢木の肉塊は限界まで硬化しながら最後の一線で踏みとどまり、暴発する気配はないのだ。
一方、生まれて初めて施された浣腸の効果はてきめんであり、一時でも気を緩めれば堰は一気に破れそうなほどである。
(ああっ、もうっ、我慢できないっ)
今トイレに行くことを許されてもとてもそこまで持ちそうにない。しのぶは絶望に顔を歪め、ううっと悲痛なうめきごえを上げる。
「おっ、お願いですっ」
「どうしたんだい、試合放棄は許さないといっただろ」
「も、もう限界なんですっ」
「ギブアップかい?」
沢木が意地悪く念を押すと、しのぶは屈辱と羞恥で頬を紅潮させてうなずく。
「はっきり言うんだ、ギブアップかい。奥さん」
「……ギ、ギブアップです」

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