新 花と蛇(挿絵更新分)

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74.地獄巡り(12)

「ね、ねえ、お願い……そのお道具を使って珠江に……」珠江はそこまで言いかけてあまりの羞かしさに口ごもるが、勇気を振り絞ったように続ける。「珠江に気を、気をやらせて頂戴」ついにそんな科白を口にした珠江に、熊沢、大沼、そして平田といった男たちは...
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73.地獄巡り(11)

(この辛さと苦しさを悦びに変えるのよ――それが美沙江さんや絹代さんを救う道のはず)珠江はひたすらそう念じ、絹代たちが目の前にいることを必死で頭の中から払いのけようとする。その願いが叶ったのか、または珠江の懸命な努力の賜物なのか、珠江の心はい...
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72.地獄巡り(10)

実際は露見しているのだが、珠江がそう考えてくれてくれるのは久美子としては好都合である。久美子が今最も恐れていること、それは絹代が美沙江と、そして美紀が小夜子と引き合わされることである。さきほどの京子と美津子姉妹の変貌ぶりから想像すると、まだ...
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71.地獄巡り(9)

「おらっ、誰が泣けと言った。ちゃんと最後まで続けんかいっ」熊沢は怒声を上げると珠江の尻を思いきり平手打ちする。ぴしっという痛快な音が座敷に鳴り響き、珠江の白い尻の肌に熊沢の手形がくっきりと記される。先程「乱暴はあかん」と義子の尻打ちを止めた...
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70.地獄巡り(8)

「まあまあ。乱暴はあかんな」珠江の陶器のような白く滑らかな肌に、涎をたらさんばかりの顔つきで見とれていた熊沢が声をかける。「折角の奇麗な肌に痣がつくやないか」熊沢はでっぷり太った体を重そうに起こすと、座敷の中央の珠江が立ち縛りになっている舞...
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69.地獄巡り(7)

「あんた、そんなことも知らんのかい」久美子が訝しげにたずねると、義子が再び呆れたような声を出す。「奥さん達のその白魚のような小指を切り落とすってことや。やくざの世界ではごく当たり前の仕置きやで」「何ですって」義子の言葉に久美子の顔がさっと青...
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