97.酒の肴(19)

「もちろん本気に決まっていますよ。娘の小夜子さんが僕の妻になり、お義母さんが僕の妾になる。そこで僕の村瀬宝石店に対する復讐は完結するのです。堅物の村瀬社長の奥様で収まっているよりは、よほど刺激的な経験をさせてあげますよ」
「なんて事を……ああっ、も、もうお薬を入れるのはやめてっ!」
美紀が拒絶に首を振ろうとした時、銀子がすかさずポンプを圧し、薬液を美紀の腸内に送り込む。美紀は汚辱と共に全身が痺れるような被虐性の快感を知覚し、悲鳴に似た声を上げる。
反対側のベッドに拘束されている絹代もまた、かつての使用人であった友子と直江によって交互に浣腸を施され、ヒイヒイと声を嗄らしながら悶え泣いている。
「浣腸でお腹の中を奇麗にしたら、たっぷり時間をかけて奥様のお尻の穴を拡張して上げるから楽しみにしていてね。なに、心配は要らないわ。美沙江お嬢様だって、一日でソーセージまでくわえ込むことが出来るようになったんだから」
200ccの浣腸を施された絹代に、順子がからかうように声をかけると、友子と直江はさもおかしそうにキャッ、キャッと笑い合う。
「む、娘にそんなひどいことをするなんて……ああ……大塚さん、あ、あなたは人の皮をかぶった鬼ですわっ」
順子たちによる淫虐な責めにそれまでただ泣きじゃくるだけだった絹代が、美沙江に対する非道な責めを聞いた途端、目をかっと見開き順子を睨みつけながらそんな激烈な言葉を発したので、順子は驚いた表情になる。
「あら、奥様って見かけによらず気がお強いのね。でも女奴隷に反抗は許されないわ」
順子がそう言って友子に目配せをすると、友子は心得たように頷き再び浣腸器にグリセリン溶液を吸い上げると、絹代の双臀に向かう。
「ああっ!」
友子はガラスの嘴管を絹代の菊蕾に装填し、ぐっとポンプを圧す。一気に100ccの薬液を注入された絹代は甲高い悲鳴を上げ、たおやかな裸身を弓なりにのけぞらせる。
「まだまだ終わりじゃないわよ」
友子から浣腸器を受け取った直江が100ccの薬液を吸い上げ、再度絹代に浣腸を施す。
「ああっ、も、もうやめてっ!」
一時は反抗の意を示した絹代だったが、かつての使用人たちによる容赦のない連続浣腸に呆気なく音を上げる。絹代の慎ましげに窄まった菊蕾からは、無理やり注入された薬液が逆流し、しぶきを上げる。
久美子、美紀、絹代の三人は苛酷な浣腸責めに苦しみ、悶え、泣きわめく。そして三人の美女たちはほぼ同時に、絶え間無い責めの中で妖しい光を放つ被虐の炎を身体の裡にはっきりと知覚し、さらに激しい涕泣を洩らし合うのだった。
(ああっ、も、もうっ、我慢出来ないっ!)
いったい何度浣腸を施されただろう。久美子は何度目かの激烈な便意を、全身の力を振り絞るようにしてこらえる。我慢はとっくに限界を超えており、久美子の菊蕾は緊張のあまり小刻みな痙攣を見せている。
少しでも力を抜けば、水を入れた風船が破裂するようにその部分から身体の中身がすべて迸り出るような錯覚に襲われるほどである。
(ど、どうすればいいのっ)
そんな久美子の懊悩を見透かしたように、川村が淫靡な手つきで久美子の腹部をゆっくりとマッサージする。
「や、やめてっ! 川村さんっ」
久美子がうろたえてそんな悲鳴を上げたので、川田は吉沢と顔を見合わせて笑い合う。
「名前を読んでくれるようになったとは光栄じゃねえか。こうなったらもっと気持ちを楽にして、この場でおまるを使ってのびのびと排泄するんだ。俺と吉沢の兄貴が優しく後始末をしてやるから安心しな」
「そ、そんなっ……」
あまりのことに久美子は絶句する。
「もう漏れそうになっているんだろう。あまり我慢すると身体に毒だぜ」
川田は笑いながら久美子の腹部を揉み続ける。
確かに川田のいうように、たとえ今すぐ縄を解かれたとしても、もはや久美子にはこの地下室にあるかどうかも分からない手洗いまでたどり着く自信すらなかった。いや、それどころか歩けるかどうかも怪しいほどだ。
それでもこんな衆人環視の前で排泄行為を展開するなど出来るはずがない。久美子はぐっと首をのけぞらせて首を振る。
「まだ我慢出来るって言うのかい。そりゃあ大したもんだが、そりゃあ無駄な悪あがきってもんだ」
川田は吉沢に目配せする。吉沢はニヤリと笑うと浣腸器に薬液を吸い上げ、ガラスの嘴管で玖美子の菊蕾を貫く。
「ああっ! だ、駄目っ。こ、これ以上浣腸しないでっ!」
「さっきは泣きわめきながら浣腸責めにしてくれってせがんだじゃねえか。望みどおりにしてやっているのに我が儘言うんじゃねえ」
吉沢はそう言うと久美子の肉付きの良いヒップをぱしっと平手打ちする。
吉沢がぐっとポンプを圧すと久美子の肛門からは、逆流した薬液があふれ出す。久美子はもはやうわ言のように「駄目、駄目」と繰り返すだけだった。
ようやく浣腸を終えた吉沢が嘴管を久美子の菊花から抜く。久美子は青ざめた表情で排泄をこらえ、ブルブルと全身を震わせている。美紀と絹代もまた、限界を超えた便意を必死でこらえて、譫言のような言葉を吐きながら裸身を痙攣させているのだ。
「ああ……か、川田さん……も、もう我慢出来ません」
久美子が唇を震わせながら便意を訴える。山崎探偵の妹で、柔道の達人の久美子がついに陥落したのを確認した悪鬼たちはいっせいに哄笑する。
「このままおまるを使うっていうのか」
「は、はい……」
「それじゃあおまるを使わせてやるから、排泄を終えたら俺のものになるんだ。いいな」
「わ、わかりました……ですから早く」
久美子はむずがるように身悶える。
「それじゃあこんな風に言うんだ」
川田が久美子の耳元に何事か囁くと久美子はためらわず唇を開く。
「く、久美子は悦んで川田さんのものになりますわ。で、ですから、お願い……久美子にウンチをさせて」
久美子は素直にそんな言葉まで口にしたので、義子とマリはキャッ、キャッと声を上げてはしゃぎ合う。
「川田さん、久美子に誓いのキッスをしてあげたら」
「そうや、ぶちゅーっと奪ったり」
義子とマリに囃し立てられた川田はニヤニヤ笑いながら久美子の唇に自らの唇を当てる。
「うっ、うっ……」
21年間守ってきた操を兄の敵というべき川田に奪われる――しかし久美子はもはやそんな屈辱さえ感じる余裕もなく、川田に蹂躙されるままになっているのだ。
久美子の隣りのベッドでは津村が川田を真似るように美紀に粘っこい接吻を施しており、反対側のベッドでは大塚順子が絹代の花びらのような唇にチュッチュッと音を立ててキスしている。崩壊の時を前にして嗜虐と被虐の性が濃密に絡み合う様子に、ホームバーを埋めた男女はしばらく目を奪われる。
鬼源の指示で森田組のチンピラが、三人の美女が拘束されているベッドの下におまるを用意する。川田はその一つを取り上げると、久美子の尻の下に当てる。

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